下水君100周年記念企画 ~ 下水君の親類
下水君の親類
下水君100周年記念企画もついに第20回目を迎えた。今回は下水君本人ではなく親類縁者を紹介する。具体的には、下水君と同じ下水構えの紋章を持つ蓋を並べてみる。
写真は建設省(現 国土交通省)の蓋。下水構えに建設省の紋章が入ったやや大きめの蓋だ。国家公務員になった、親類の中では一番の出世頭。
北の雄、岩手県盛岡市も下水構え。
こちらは山形県山形市の蓋。デザイン蓋にも下水構えが使われている。デザインされているのは市の花「ベニバナ」と市の木「ナナカマド」。
山形市にはもう一種類の紋章がある。市章の下に「S」の字のような線が入っている。年代による違いなのか用途が異なるのか、詳細は不明だが、下水構えの紋章である以上は下水道に関係するマンホールであることは確かだ。
市の花「アズマシャクナゲ」がデザインされた山形県米沢市の蓋にも下水構え。
こちらも下水構え。市の木「イチョウ」の葉がデザインされた茨城県勝田市(現 ひたちなか市)の蓋。
長野県松本市の下水構えは少し洒落ていて、松本の「マツ」にかけて、下水構えも松葉の形状になっている。
埼玉県行田市には全面を覆う巨大な下水構えの蓋がある。(コメントで情報を頂き、2012年12月に追記)
この他に下水君と同じ下水構えを使っている、あるいは使っていたことが判明している自治体は、
- 山形県天童市
- 山形県長井市
- 鳥取県米子市
- 福岡県戸畑市(現 北九州市)
- 宮崎県延岡市
がある。他にもまだまだありそうだ。見つけたら是非ご一報願いたい。
以上、今回は下水君の親類を集めてみた。東京市型や名古屋市型の地紋と同じように、下水道創設の時期や指導者に共通点があるのかと思い軽く調べてみたが、今のところ明確な関係性は見出せていない。面白い研究課題なので、今後も調査を続けてみたい。下水構えの元祖はもちろん東京市下水改良事務所の紋章だが、これは次回、下水君100周年記念企画の最終回で纏める予定だ。
関連リンク
●下水君100周年記念企画01 ~ 東京市型鉄蓋
●下水君100周年記念企画02 ~ 日之出水道機器株式会社
●下水君100周年記念企画03 ~ 鉄蓋工業株式会社
●下水君100周年記念企画04 ~ 変則東京市型
●下水君100周年記念企画05 ~ デザイン蓋
●下水君100周年記念企画06 ~ コンクリート蓋
●下水君100周年記念企画07 ~ 化粧蓋
●下水君100周年記念企画08 ~ L型汚水桝・雨水桝蓋
●下水君100周年記念企画09 ~ 汚水桝・雨水桝鉄蓋
●下水君100周年記念企画10 ~ 特殊人孔鉄蓋
●下水君100周年記念企画11 ~ 自働洗滌槽
●下水君100周年記念企画12 ~ 燈孔蓋
●下水君100周年記念企画13 ~ 中水道
●下水君100周年記念企画14 ~ その他の蓋
●下水君100周年記念企画15 ~ 送泥管
●下水君100周年記念企画16 ~ 私設下水道施設檢査證章標、他
●下水君100周年記念企画17 ~ 縁石、縁塊等
●下水君100周年記念企画18 ~ 鉄蓋虐待
●下水君100周年記念企画19 ~ 越境記録
●下水君100周年記念企画21 ~ 生い立ちの記
2012 年 10 月 30 日 4:30 PM
既にご存知かもしれませんが、埼玉県行田市に大きな親類がいました。
マンホールの蓋のサイズいっぱい下水構えでした。
2012 年 11 月 6 日 4:00 PM
行田市の蓋は特別大きな下水君ですね。だいぶ前に撮影はしていましたがその認識がありませんでした。
ありがとうございます!
2014 年 7 月 5 日 11:15 AM
秋田市にも下水君の親類がいました。別のタイプの下水構えの紋章が多かったのですが、1枚、ポツリと佇んでおりました。
2014 年 7 月 6 日 7:53 AM
リンクの貼り方を間違えていました。 秋田市の下水君の親類。
http://ameblo.jp/tokyo-manhowalk/entry-11889121309.html
2014 年 7 月 7 日 5:40 PM
秋田市は下水構えが東京市型と王子町型(仮)の2種類あるんですね。
誰がいつ決めたのか気になります。
2014 年 9 月 20 日 3:52 PM
長岡市にも親類がいました。市章ではなく山形市のような「S」らしき文字と「市」を組み合わせたマークが中に入っていました。
http://ameblo.jp/tokyo-manhowalk/entry-11927670270.html