下水君100周年記念企画 ~ 日之出水道機器株式会社


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日之出水道機器株式会社
 
下水君100周年記念企画の第2回。前回と同じく東京市型地紋の蓋だが、標準型の蓋とは異なった特徴が幾つかあるので独立して取り上げてみた。
 
 
 

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前回の記事に載せた、昭和44年から使用されているという標準型の蓋と比較してみる。左が今回主役の蓋で、右が標準型の蓋だ。一見すると、紋章の大きさがやや小さいことや、東京市型地紋が90度ずれていることがわかる。さらに細かいところを見ると、受け枠や蝶番部分の有無などの違いも見えてくる。
 
 
 

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蓋の上部を拡大。蝶番部分の長方形の窪みと、くさび形模様が並ぶ受け枠のデザインは、日之出水道機器㈱の製品の特徴だ。蝶番がついたことにより、この部分の穴がひとつつぶれている。また、左右上部の縁に切り込み(こじり穴)が入っているのも確認できる。標準型の蓋には蝶番はなく、切り込みは上下に一つずつあるのみだ。
 
 
 

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さらに下部に注目すると、ロック構造を確認できる。この形状も日之出水道機器㈱の特徴だ。
 
 
このタイプの蓋は現在の仕様書(東京都下水道設計標準)には記載が無いようだが、過去の仕様書には記載があったのかもしれない。機会があれば今後調査したいと思う。
 
 
 

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こちらは90cmサイズの大型の蓋。
 
 
 

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特大の親子蓋もあった。120cmサイズ、でかい。
 
 
 
関連リンク
  ●下水君100周年記念企画01 ~ 東京市型鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画03 ~ 鉄蓋工業株式会社
  ●下水君100周年記念企画04 ~ 変則東京市型
  ●下水君100周年記念企画05 ~ デザイン蓋
  ●下水君100周年記念企画06 ~ コンクリート蓋
  ●下水君100周年記念企画07 ~ 化粧蓋
  ●下水君100周年記念企画08 ~ L型汚水桝・雨水桝蓋
  ●下水君100周年記念企画09 ~ 汚水桝・雨水桝鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画10 ~ 特殊人孔鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画11 ~ 自働洗滌槽
  ●下水君100周年記念企画12 ~ 燈孔蓋
  ●下水君100周年記念企画13 ~ 中水道
  ●下水君100周年記念企画14 ~ その他の蓋
  ●下水君100周年記念企画15 ~ 送泥管
  ●下水君100周年記念企画16 ~ 私設下水道施設檢査證章標、他
  ●下水君100周年記念企画17 ~ 縁石、縁塊等
  ●下水君100周年記念企画18 ~ 鉄蓋虐待
  ●下水君100周年記念企画19 ~ 越境記録
  ●下水君100周年記念企画20 ~ 下水君の親類
  ●下水君100周年記念企画21 ~ 生い立ちの記
 

この記事へのコメント 3件

  1. アバター画像 駅からマンホール より:

    特大親子蓋の写真を追加しました。

  2. 夢の入口で より:

    蓋下部の六角形はロック構造のための物だったのですね。
    新座市のデザイン蓋(カエデ)には、この六角形の痕跡がはっきりした物から全く無い物まで数種類に分類できるので何のための物だろうと不思議に思っていました。

  3. アバター画像 駅からマンホール より:

    ロック構造とは下部の長円形部分(切れ込み)のことで、六角形の部分はただの引っ張り棒のようです。六角形の部分を引っ張ると鉄の棒がにょきっと出てきます。

    ロック部分(切り込み部分)に専用器具を突っ込みロックを解除し、てこを利用して蓋を少し持ち上げたところで、棒を掴んで蓋を開けるのだと思われます。機会があれば日之出の人に聞いてみます。

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