戦前の蓋 ~ 東京府王子町
東京府北豊島郡王子町(現 東京都北区)
王子の「王」の字を「下水」の文字が取り囲むデザインの紋章が入っている。戦前の東京府王子町(昭和7年からは東京市王子區)のマンホールの蓋だ。八王子市の市章と似ているが、「王」の字の反り返りの方向が逆になっている。また、東京大学構内にある東京帝國大學のマンホールの蓋(こちらも戦前の蓋)と劣化の具合が似ている。
撮影場所は十条駅の北東、商店街からやや外れた位置。23区内のマンホールの蓋はデザインが同じなので正直期待していなかったのだが、珍しい物を見つけることができた。
過去を通して見る現代。(北区ふるさと農家体験館)
篠原演芸場。蓋を見つけた十条駅近辺では、現在でも下町の風情が感じられる。
関連リンク
●東京府王子町(駅からマンホール:2010/12/11)
●王子町(路上文化遺産データベース)
2008 年 12 月 2 日 4:35 PM
『マンホールのふた 日本篇』(林丈二 サイエンティスト社 1984)に記述があり、起工時は東京府北豊島郡王子町であったことが判明したため、タイトルや本文中の「東京市王子区」を「東京府王子町」へ変更しました。