路上文化遺産データベース


路上文化遺産データベース

路上文化遺産データベース
 
この度、新しいサイト「路上文化遺産データベース」を立ち上げました。手前味噌ではありますが、今回はサイトを立ち上げた経緯とその趣旨・目的を紹介させていただきます。
 
路上文化遺産データベースは、戦前に設置されたような古い蓋を中心に、今のところ価値があまり認められてはいないけれども文化的価値のある路上にあるものについての、誰でも参加・投稿ができるデータベースです。
 
そもそものきっかけは、静岡県磐田市で、戦前に倒産している光明電氣鐵道の蓋を見つけたことでした。光明電氣鐵道の遺構は現在ほとんど残っておらず、この蓋は郷土の歴史を物語る貴重な文化遺産であるともいえますが、磐田市埋蔵文化財センターの職員の方を含めてその存在を知る人が見つかりませんでした。静岡第一テレビの番組、静岡○ごとワイド!を通じて埋蔵文化財センターの方にこの蓋を確認していただいたので、撤去後は史料館や図書館などしかるべきところに保存・展示されるものと思いますが、もし存在が知られないままでいたら誰にも顧みられることなく廃棄されてしまった可能性がありました。
 
それ以来、古い蓋についての情報をもう少し掘り下げて纏めるという構想を練っていましたが、特に急ぐ必要は感じず、私個人で情報を収集してこのブログ上で完結させるつもりでいました。しかし、先月中頃、やはり戦前に存在していた東部下水道町村組合の蓋が下水道工事に伴い撤去されたことをTwitterで知り、行動を起こすのであれば急ぐ必要があると感じました。また、同様に古い蓋についての情報を書籍や技術誌、インターネットで集めることを試みましたが、情報を持っておられる方や興味を持っておられる方が意外に多いにもかかわらず、情報が分散していたり記述が曖昧だったりしていたため、思うように情報が集められませんでした。そういった情報は、誰もが編集できる形でデータベース化すべきだと考えました。
 
そのような経緯から、古い蓋が撤去・廃棄されてしまう前にその存在と価値を多くの人に知ってもらい、願わくば撤去後は史料館や図書館に展示されるようになることを目的に、誰でも情報を共有・発信できる場所を提供することにいたしました。
 
 
 

路上文化遺産データベース

次に、路上文化遺産データベースについて、その内容と運営方針をより具体的に紹介させていただきます。上記は、路上文化遺産データベースの「東京府」の項目の一部です。
 
まず、路上文化遺産データベースを構築するにあたり、なるべく多くの人に親しんでもらえるよう、一般によく知られているWikipediaのシステム、MediaWikiを採用しました。また、位置情報を正確に記述できるよう、GoogleマップのAPIを組み込みました。さらに、現存・撤去の最終確認記録を記入できる構造にしています。最後に、この点はかなり悩んだのですが、古い蓋以外の「路上文化遺産」も取り扱うこととし、間口を広げました。情報が増えすぎると個々の情報の価値が薄くなる可能性もありますが、整理された情報であれば多い方がより多くの人に振り向いてもらえると考え、路上文化遺産の採用基準は敢えて設定せずに、投稿者の判断に任せることにしました。ただし、あまり雑多にならないよう、カテゴリ(分類・年代・地域・会社・団体)をあらかじめ細かくわけています。
 
現在の運営方針は以上ですが、実際のところは運用していく中で決めていきたいと考えています。ですので、ご意見・ご要望があれば、路上文化遺産データベースの「トーク」(ノート)のページや、このブログ、あるいはTwitterなどに遠慮なくお寄せください。
 
 
以上、今回は路上文化遺産データベースのご紹介をさせていただきました。皆さま、是非ご参加・ご執筆をお願いいたします。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
 
 
 
関連リンク
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