茨城県のデザイン蓋が集結 ~ 県庁本庁舎の鉄蓋展示


茨城県県庁本庁舎の鉄蓋展示

茨城県庁本庁舎の鉄蓋展示
 
下水道展に工場見学に送水口ナイト、そして次はマンホールナイトとイベント続きで更新が進まず、当ブログへお越しいただいている皆様にはご迷惑をおかけしてしまっている。下水道展のレポート、その際「デザインマンホール100選」の著者、池上修さんに案内していただいた大阪・滋賀のたくさんの蓋の紹介、中途半端に終わっている中川水循環センターで展示されている蓋の紹介などなど、書きたいこと、書かねばならないことは山積みなので、もっと頑張らねばと思っている。
 
気がつけばもう9月10日の下水道の日は目の前で、既にイベントを開催している自治体もあるようだ。今回はそんなイベントの一つ、茨城県庁本庁舎の鉄蓋展示について取り急ぎレポートする。展示は既に始まっていて、茨城県庁舎の1階の中庭と、2階の県民情報センターで行われている。筆者が訪問したのは日曜日で閉庁日だったため、1階の展示は上から眺めるのみだった。また、2階の展示(鉄蓋やデザイン画等)についても展示は9月1日午後からとのことで、まだ始まっていなかった。しかし、中庭に並べられた25枚のデザイン蓋は圧巻で、非常に見ごたえのある展示になっている。
 
 
以下、筆者の独断で、目をひくデザインの蓋を幾つか紹介してみる。
 
 
 

茨城県行方郡麻生町

茨城県行方郡麻生町(現 行方市)
 
「霞ヶ浦」の大きな「コイ」と「ヨット」がデザインされている。twitterで教えていただいたが、「鯉こく」は霞ヶ浦沿岸の郷土料理となっているのだそうだ。
 
なお、蓋の下部にある「あそうまち」の隣の記号のようなものは、麻生町の町章だ。
 
 
 

茨城県行方郡牛堀町

茨城県行方郡牛堀町(現 潮来市)
 
葛飾北斎の「富嶽三十六景」のひとつ、「常州牛堀」がデザインされている。富士山をデザインした蓋は数が多いが、恐らくこの牛堀町の蓋が富士山から最も遠いところにある蓋なのではないかと思われる。
 
 

葛飾北斎 富嶽三十六景 常州牛堀

この蓋は金色で彩色されているようだが、できれば北斎の「常州牛堀」と同じ色で彩色された蓋も見てみたい。(† Wikipediaより取得。作者:葛飾北斎、利用許可:パブリックドメイン)
 
 
 

茨城県那珂市

茨城県那珂市
 
市の花「ヒマワリ」がデザインされている。先に紹介した麻生町の蓋のデザインもそうだが、大胆な構図で、それでいてスリップしにくそうなデザインでもあり、本当に素晴らしい。
 
ちなみに、那珂市は2005年1月に瓜連町を編入合併するまでは那珂町だったが、その時代も町の花は「ヒマワリ」で、蓋のデザインも当時から同じものを使っているようだ。那珂町の木は「スギ」だったが、合併後瓜連町の花・木であった「ヤエザクラ」を市の木として制定している。瓜連町の蓋にはその「ヤエザクラ」が以前より用いられていたのだが、そのデザインは今も引き続き那珂市瓜連地区の蓋に使われているようだ。マンホールの蓋のデザインを元に市の花・市の木を選んでいたりして。だとしたら面白い。
 
 
 

茨城県結城郡八千代町

茨城県結城郡八千代町
 
温泉有り、バーベキュー・キャンプ場有りのレクリエーション施設、「八千代グリーンビレッジ」の風景がデザインされている。マンホールの蓋のデザインにその町ご自慢の風景使う点は非常に好感が持てる。
 
 
 

茨城県庁舎の鉄蓋展示

鉄蓋展示が開催されている茨城県庁本庁舎。水戸駅南口から出ているシャトルバスを利用するのが便利。
 
 
 

茨城県庁舎の鉄蓋展示

こちらは1999年まで本庁舎として使われていた歴史ある旧本庁舎の模型。現在も三の丸庁舎として利用されている。水戸駅から徒歩で行ける距離にあるが、この庁舎で鉄蓋展示は行われていないのでご注意を。
 
 
 

茨城県庁舎の鉄蓋展示

本庁舎25階の展望ロビーからの眺望。偕楽園の方向を望む。条件がよければ筑波山はもちろん富士山やスカイツリーも見ることができるとのことだ。展望ロビーは閉庁日でも利用できるので、本庁舎まで来たら是非足を伸ばしてみていただきたい。なお、展示は9月11日までの予定。
 
 
 
関連リンク
  ●この日の管理人のつぶやき(Twitter)
 



地下式送水口特集


東京電力株式会社

地下式送水口特集
 
送水口ウォーク前編中編後編余談編1と続けた送水口関連の話題、今回は余談編2として地下式送水口の蓋を取り上げる。当初の予定通り、送水口関連の話題はひとまずこれで終わりとなる。しかし夏の終わり頃には送水口ナイトなる魅惑的なイベントも計画されており、送水口界隈からは今後も目が離せない。
 
 
 

帝都高速度交通営団

帝都高速度交通営団(現 東京地下鉄株式会社)
 
営団地下鉄のマークに「ずい道内消防用・連結送水管送水口」と書かれている蓋。もう説明の必要はないかもしれないが、念のために書いておくと、送水口とは水が出てくる「口」ではなく、消防車から水を入れるための「口」だ。連結送水管の先には放水口があり、そこに消防用ホースを繋いで離れた場所の火災に対応することになる。
 
ただ消防法施行規則では、送水口は「地盤面からの高さが〇・五メートル以上一メートル以下の位置に設けること」とされているので、通常はこのように地下に送水口を埋設することは無いはずだ。別の根拠法が存在するか、若しくは設置義務の無い送水口なのかもしれない。
 
 
 

丸ノ内線御茶ノ水駅

丸の内線御茶ノ水駅の壁埋設型送水口。これが通常の送水口だ。駅に設置された送水口は法律で設置が義務付けられている送水口で、ずい道(トンネル)に設置された送水口は営団地下鉄が自主的に設置したものだと考えると、一応理屈は通る。
 
 
 

帝都高速度交通営団

送水口と繋がっているかもしれない放水口の蓋。(6/20追記)
 
 
 

護国寺駅

地下鉄の駅のホームに設置されているので「ずい道内消防用」ではなく、駅そのものの消火用ではないかと思われる。
 
 
 

帝都高速度交通営団

かなり大きい横長の蓋。設置場所は池袋駅の西口で、真下には丸の内線の駅があるので、この蓋も営団地下鉄(東京メトロ)の蓋であると思われる。
 
 
 

帝都高速度交通営団

「スプリンクラ用連結送水口・消火栓用連結送水口・採水口」と書かれている。送水口の蓋は饒舌なものが多いが、この蓋も例に漏れず物凄い饒舌蓋だ。
 
 
 

帝都高速度交通営団

「消火栓」の文字の下に「送水口」と書かれたプレートが追加された蓋。小さな営団地下鉄のマークも入っている。消火栓は水を供給する側で、送水口は水を供給される側だが、この大きさでその両方が入っているということは考えにくいので、この蓋の下には送水口のみが設置されているのではないかと思われる。
 
 
 

帝都高速度交通営団

「送水管」と書かれた手書き蓋。管だけあっても仕方が無いので、この蓋の下にも送水口が設置されているのではないかと思われる。また、上の蓋と同じ形をしていることからこの蓋も営団地下鉄のものだと思われる。
 
 
 

湯島駅付近

この蓋は千代田線新御茶ノ水駅と湯島駅の中間辺り、トンネルの真上だと思われる場所に設置されている。
 
 
 

東日本旅客鉄道株式会社

東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
 
「送水管」の蓋で他に思い浮かぶのはこの蓋だ。JRのロゴが入っているが、設置場所が変わっている。
 
 
 

桜田門付近

この蓋は皇居外苑、桜田門の近くに設置されているのだが、東京駅からはだいぶ離れているのでJRの蓋とは考えにくい。しかも地下街があるわけでも無いのでここに「送水管」があるとも思えない。実際は空気弁(のみ)か消火栓がここにあり、余っていた適当な蓋を持ってきたのではないかと想像される。なお、最近交換されてしまったが、かつて皇居外苑内にはなぜか航空局の蓋もあった。
 
実は秘密の地下道や線路があったりして。噂はよく聞くけど確かめようがない。
 
 
 

東京地下鉄株式会社

東京地下鉄株式会社(東京メトロ)
 
こちらは4枚組みの蓋で、東京メトロのマークに「消防用出入口」と「連結送水管送水口」の表記がある。左右の小窓は明り取りだろうか。
 
そういえば営団地下鉄の送水口の蓋はたまに見かけるが、都営地下鉄の送水口の蓋は1枚も見たことがない。この点からも、地下式送水口は設置義務が無いものの営団地下鉄が自主的に設置しているという推測ができる。
 
 
 
 

東京電力株式会社

東京電力株式会社
 
続いて東京電力の送水口の蓋を並べてみる。「水噴霧消火装置・消防隊送水口・東京電力株式会社」と書かれている。「社」の字が古い示偏だ。
 
「水噴霧消火装置」とあるので、この蓋の下にあるのはスプリンクラーに水を送るための送水口のはずだ。厳密には普通のスプリンクラーではなく、水を霧状に放射する構造になったスプリンクラー類似設備で、消火だけではなく延焼を防いだり温度を下げる目的もあるとのことだ。電気設備に直接水をかけるわけにはいかないので、単純なスプリンクラーではなく水噴霧消火装置が設置されているのだと思われる。
 
 
 

東京電力株式会社

白く彩色された蓋。「社」の字が古い示偏というところも同じ。
 
 
 

東京電力株式会社

この蓋は比較的小さなサイズで、設置されているのは単口の送水口なのではないかと思われる。この写真の様に、マンホールの蓋と並んで設置されることもある。
 
 
 

東京電力株式会社

2枚組というのもよく見かける。この点からも単口送水口なのではないかと思われる。
 
 
 

東京電力株式会社

別タイプの蓋。中学校の美術の時間にやったレタリングを思い出すようなフォントで、「水噴霧防災装置・消防隊送水口・送水圧力     Kg/CM2・東京電力株式会社」と書かれている。饒舌にも程があるが、送水圧力の部分は未記入だ。先の蓋には「水噴霧消火装置」と書かれていたが、こちらの蓋には「水噴霧防災装置」と書かれている。
 
 
 

東京電力株式会社

同じく「水噴霧防災装置・消防隊送水口・送水圧力     Kg/cm2・東京電力株式会社」と書かれた蓋。こちらは明朝体フォント。ちなみに正しい単位の表記は「Kg/CM2」でもなく「Kg/cm2」でもなく「kgf/cm2」だ。
 
 
 

東京電力株式会社

記事の冒頭に紹介した蓋がこちら。珍しく送水圧力の部分が記入されている。5.0kgf/cm2 は 0.49MPa だが、一般的な送水口の送水圧力は 0.6MPa 若しくは 1.0MPa とのことなので、これはやや低い圧力のようだ。
 
 
 

東京電力株式会社

さらに別タイプの蓋。饒舌から一転して「送水口・東京電力株式会社」とシンプルに書かれているが、「送」の字が二点しんにょうだ。東京モノレールのロゴに使われているようなフォント。
 
 
 

東京電力株式会社

さっぱりとした感じの蓋。こちらも「送」の字が二点しんにょう。旧ロゴ「雷マーク」は「T」の字に稲妻の意匠のはずなのに、このマークは「T」が下の方で繋がってしまっている。
 
 
 

東京電力株式会社

比較的新しそうなタイプの蓋。
 
 
 

東京電力株式会社

こちらは1987年10月から使われている新しいロゴマークが入った蓋。㈱長谷川鋳工所の製品。
 
 
 

東京電力株式会社

「送水口・東電」と書かれた蓋。こちらは恐らく日之出水道機器㈱の製品。
 
 
 

東京電力株式会社

白く彩色された蓋。周辺のタイルに合わせて黒いラインも入っている。擬態蓋という新しいジャンルができるかも。
 
 
 

東京電力株式会社

こちらはグレーチングで蓋をされた送水口。(6/18追記)
 
 
 

東京電力株式会社

「水噴霧防災装置・消防隊送水口・東京電力株式会社」と書かれている。相変わらず饒舌。
 
 
 

東京電力株式会社

フラッシュ撮影した写真を色調補正したら中身が見えた。双口の送水口が格納されているのが見える。
 
 
 

東京消防庁

東京消防庁
 
最後に送水口ではないが「口」繋がりで採水口の蓋を載せておく。「防火貯水槽」や「防火水槽」との表記はよく見るが、この「採水口」と何か違いがあるのだろうか。開けてみたい。
 
 
 
関連リンク
  ●送水口ウォーク・前編(駅からマンホール:2014/03/30)
  ●送水口ウォーク・中編(駅からマンホール:2014/04/10)
  ●送水口ウォーク・後編(駅からマンホール:2014/04/21)
  ●消防車特集(余談編1)(駅からマンホール:2014/05/19)
  ●夢の入口でさん
  ●むにゅ’s のぉとさん
  ●彷鉄さん
 



測量の日記念 日本水準原点公開 ~ 国土交通省国土地理院


一等水準点

国土交通省国土地理院(一等水準点)
 
「丙」と書かれた一等水準点の蓋とその中身。穴と鉄枠とが大きくずれている。
 
 
 

一等水準点

1949年(昭和24年)6月3日に「測量法」が公布されたことに由来し、6月3日は測量の日とされている。その測量の日に先駆け、毎年5月末に国会前庭洋式庭園内にある日本水準原点の一般公開が行われている。今年は5月21日に予定されていたが、雨天のため5月28日に延期された。日本水準原点標庫の脇にある一等水準点「丙」の蓋は、そのイベントの一環として開けられていた。
 
 
 

一等水準点

こちらが本イベントの主役。蓋(扉)の開けられた日本水準原点標庫。
 
 
 

一等水準点

一般公開された日本水準原点。水晶板に目盛りが刻まれているが、「0」の水平ラインが日本各地の標高の基準となる。よく見ると数字が上下逆に刻まれているが、これは水準儀(望遠鏡)で見ると逆さまに見えるため、予め逆さまに刻んでいるとのことだった。
 
日本水準原点は、隅田川河口にあった霊岸島検潮所の量水標で観測して決定された「東京湾平均海面」を標高0.0000mとし、標高24.5000mの位置に置かれた。関東大震災と東日本大震災の地震の影響でそれぞれ沈下し、現在、日本水準原点の0のラインは標高24.3900mの位置とされている。明治24年に日本水準原点が置かれてから、日本水準原点の標高が改正されたのは今のところこの2回のみだ。
 
 
 

一等水準点

標庫の裏側の扉も解放されていた。「明治二十四年 辛卯五月建設 陸地測量部」と刻まれていた。
 
 
 

一等水準点

「甲」と書かれた蓋。
 
 
 

一等水準点

一等水準点「甲」は、日本水準原点標庫の正面にある。
 
 
 

一等水準点

「甲」の蓋も御開帳。
 
 
 

一等水準点

日本水準原点標庫近くの草村の中には、一等水準点「乙」もあった。
 
 
 

一等水準点

こちらも御開帳。「甲」の蓋と違い、蓋につまみが付いていないため、こじ開ける感じだ。
 
 
 

一等水準点

蓋を開けると水準点の周りにモヤシのような謎植物とナメクジが何匹かいた。年に一回だけ拝むことのできる日の光?
 
 
 

一等水準点

「甲」「乙」「丙」と出揃ったので、次は「丁」だが、一等水準点「丁」は地上に顔を出している。標石には「№丁」と刻まれている。
 
 
 

一等水準点

少し離れて憲政記念館の休憩所近くには、一等水準点「戊」もある。甲・乙・丙・・・は十干と呼ばれ、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸と10番目まであるが、一等水準点は「戊」でお終いということらしい。
 
 
 

四等三角点

国土交通省国土地理院(四等三角点)
 
他に「四等三角点」と書かれた蓋もあった。
 
 
 

一等水準点

この蓋は日本水準原点標庫と噴水を挟んで反対側にあるが、国土地理院の基準点成果等閲覧サービスのサイトには記載されていない。このサイトでは四等三角点はもちろんのこと、廃止された基準点まで参照できるので、そこに記載されていないこの「四等三角点」は謎の存在だ。ついでに開けてもらえばよかった。
 
 
 
関連リンク
  ●一等水準点(駅からマンホール:2008/01/24)
  ●日本水準原点(駅からマンホール:2008/01/24)
  ●霞ヶ関公園(駅からマンホール:2010/10/20)
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