帝大下水 ~ 小石川植物園
小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園本園)
「帝大下水」と書かれてた蓋。同じ蓋は東京大学本郷キャンパス内にも多数設置れている。小石川植物園は江戸幕府によって開園された薬草園、小石川
園内には「帝大下水」の蓋が6枚設置されているようだった。何れも本館の周辺に設置されている。園内の下水・電気埋設溝については東京大学埋蔵文化財調査室が2010年12月に行った発掘調査の調査略報(PDF)で少し触れられているが、設置時期についての記述は無い。
小石川植物園の本館。竣工は昭和14年なので、「帝大下水」の蓋も同時期の設置と考えるのが自然だろう。
東京大学本郷キャンパス内の蓋と同じく、立派な縁石に囲まれた蓋もあった。
小石川養生所の井戸。小石川植物園の前身、小石川御薬園は貞享元年(1684年)にこの地に開かれており、そこまで遡ると小石川植物園は日本最古の植物園ということになる。時代劇の大岡越前に出てくる小石川養生所もこの園内に開かれており、その井戸も園内に残っている。この井戸の水は、関東大震災の際に被災者の飲み水としても使われたのだという。
園内には、現存する東京大学の建築物としては最古とされる旧東京医学校本館も立地している。旧東京医学校は東京大学の前身機関のひとつで、その本館は明治9年、現在の本郷キャンパス内に建設され、昭和44年にこの地に移築されている。現在では東京大学総合研究博物館の小石川分館として、一般に無料で公開されている。
博物館小石川分館には、学部・学科を問わず、明治より利用されてきた学術標本が所狭しと陳列されている。
正門から望む安田講堂の模型。ちょっとカッコイイ。
こちらは工学部2号館の模型。関東大震災を跨いで大正13年に完成した旧館の上に新館を重ねるという斬新な設計。さすがは工学部、ちょっぴり羨ましい。
以上、撮影は全て2011年5月。
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