下水道展’11 東京
下水道展’11 東京
社団法人日本下水道協会が主催する下水道展、今年は東京ビッグサイトで今週末(金曜日)まで開催されている。入場は無料。筆者は初日(火曜日)に行ってみたが、水曜日からは管工機材・設備総合展も同時に開催されるとのことだった。こちらも少しのぞいてみたいので、金曜日あたりにもう一度行く予定。
こちらは毎年お世話になっている長島鋳物㈱さんのブース。
「がんばろう、ニッポン!!」と書かれた蓋。鉄蓋業界ではここ数年、安全性と耐久性(長寿命)がキーワードになっているが、今年は災害への対応というテーマも多く見られた。
こちらは滑りにくく加工されたシールの貼られた蓋。剥がれにくく、デザインにも融通が利くため、今後はこういったタイプの蓋が増えてゆくのではないかとのお話をうかがった。
歩道用の耐スリップ蓋。かわいらしい模様だ。
こちらは最新の車道用耐スリップ蓋。
下水道展ではここ数年デザイン蓋の展示やそれに関連するブースのレイアウトは少なくなっているが、今年は鋳物のデザイン蓋に関しては全くといっていいほど展示が無かった。安全性と耐久性を主眼に置くという方向性は正しいとは思うが、できれば遊び心ももう少しあったらよかったのではないかと思う。
災害用トイレとして利用されるため、目立つシールが貼られた蓋。
同じく災害用トイレとして使われる蓋。文字の部分は夜光性の樹脂になっていて、暗くなると光る。
災害用トイレは阪神・淡路大震災をきっかけに開発と普及が進んでおり、その構造も年々使いやすいように進化しているとのことだ。今回の東日本大震災においても実際に活躍しているのだそうだ。
こちは日之出水道機器㈱さんのブースに展示されていた「都市のマンホールふたの変遷表」。
鉄蓋の材料や構造、裏側の写真まで載っていて、とても参考になる。
同じく日之出水道機器㈱さんのブースに展示されていた古い蓋のサンプル。どこの蓋なのか気になる。右のマンホール部分は嵌め込み写真。
こちらは日之出水道機器㈱さんと関係の深いという㈱グラウンドデザイン研究所さんのブースに展示されていた蓋。横浜F・マリノスのマスコットがデザインされている。今年の4月末に、新横浜駅からチームのホームスタジアムである日産スタジアムへ向かうレンガ通りに実際に設置された蓋だ。現在29枚設置されているが、最終的には48枚設置されるというような話をうかがった。現在、この蓋のようにマスコットがウインクしている絵柄の蓋は1枚のみ設置されているが、デザイン部分のみ交換できるというこの蓋の特性を生かし、ときどきその位置が変更されているということだった。
こちらは涼しげなイメージの蓋。鋳物部分にも水草や水泡がデザインされている。
こちらはサッカーがテーマになった蓋。鋳物部分はサッカーボールをイメージしている。
下水道展全体でも、デザイン性の高い蓋はこの程度だった。少々物足りない気もする。
ただ、下水道展へ行く目的は、日ごろ疑問に思っていることを専門家に質問したり、なかなか手に入れることのできない各社のパンフレットや業界紙を入手することだ。その目的は十分果たせたので満足だった。
東京都下水道サービス㈱の方からは、現在も路上に残る古い蓋は「都の財産」であるという考えの下、古い蓋の残存状況をデータベース化するなど、古い蓋を文化財として保管する事業が具体的に進んでいる(東京都下水道局)という頼もしいお話をうかがうことができた。また、同社から「東京市下水道改良実施調査報告書」や「東京市郊外下水道計画」等の、明治末期から戦前にわたる貴重な資料を、新旧比較できるよう現行の設計基準も合わせて掲載した復刻本を出版・販売しているという情報も入手した。これらの本は同社のホームページには掲載されていないようだが、頂いた図書注文書で早速発注してみた。今回の下水道展で一番の収穫となるかもしれない。
関連リンク
●下水道展’13 東京(駅からマンホール:2013/08/22)
●下水道展’12 神戸(駅からマンホール:2012/07/27)
●下水道展’10 名古屋(駅からマンホール:2010/07/30)
●下水道展’09 東京(駅からマンホール:2009/07/30)
●下水道展’08 横浜(駅からマンホール:2011/07/26)
●インターネット展示会.tvさん
2011 年 7 月 28 日 3:02 AM
以下、おみやげを列挙してみる。
㈱トミスさん。ドイツ生まれのスポンジ。
2011 年 7 月 28 日 3:03 AM
アロン化成㈱さん。暗いところでも字が書ける、光るボールペン。
さらにTシャツも。
2011 年 7 月 28 日 3:05 AM
次世代型高品位グラウンドマンホール推進協会さん。蛍光ペン。
2011 年 7 月 28 日 3:06 AM
虹技㈱さん。森の仲間たちボールペン。
2011 年 7 月 28 日 3:06 AM
長島鋳物㈱さん。シャープペンシル。
2011 年 7 月 28 日 3:07 AM
日之出水道機器㈱さん。4色ボールペン+シャープペンシル。
2011 年 7 月 28 日 3:08 AM
㈱グラウンドデザイン研究所さん。ボールペン。
2011 年 7 月 28 日 3:08 AM
小平市ふれあい下水道館さん。ボールペン。
2011 年 7 月 28 日 3:09 AM
タキロン㈱さん。ウェットティッシュ。
2011 年 7 月 28 日 3:11 AM
全国ボックスカルバート協会さん。保冷剤。
2011 年 7 月 28 日 3:12 AM
東京都下水道サービス㈱さん。瞬間冷却パック「ドン・ピエール」。
さらにLEDライトも。
2011 年 7 月 28 日 7:46 PM
こんばんは。
今日、私も出掛けて来ました。
上の記事にも有りましたが、蓋に関しての情報は思ったほどなかったように感じられました。
ところで、各ブースで資料を頂く時には名刺を渡さねばならない時が多いですが、この時に趣味の名刺にするか本業の名刺にするか、いつも悩みます。
駅からマンホールさんはどのようになさっておられるのでしょうか。
2011 年 7 月 28 日 8:03 PM
このブログも見てもらいたいので趣味の名刺を作ってお渡ししています。最初はURLとメールアドレスのみ書いていたのですが、会社によっては資料は後で郵送で送るというところもあるので、番地と電話番号ものせるようにしました。
2011 年 7 月 29 日 9:39 PM
すごい羨ましい記事です!(おみやげも含めてw)
個人的には『東京市下水道改良実施調査報告書』などの史料刊行というのが大変なニュースです。確かにWebには記載されていませんでした。どんな史資料が刊行されているのか、また値段なども大変気になります。
2011 年 7 月 30 日 12:57 AM
今日はお世話になりました~
おかげで、一人で回るより充実した時間になりました。有り難うございます!!
2011 年 7 月 30 日 1:02 AM
今朝届きました。amazonなみのスピードです。
内容は口語訳になっていて読みやすく、写真や図表などの追加資料も多数ありました。巻末には解説もついています。ただ、図表に東京市型の模様の蓋は無く、斜め読みした限りでは蓋の模様に関する記述は無いようでした。
これらの書籍は下水道サービス社の下水道研修センターでアーカイブス事業の一環として行われており、現在までに上の4冊が出版されているそうです。現在5冊目の編集を行っているとのことでした。ブースで現在編集中という5冊目の本のタイトルを聞いたのですが、帰るまでに忘れてしまいました(<おい!)。週明けに出版予定時期を含めて問い合わせてみようかと考えております。
2011 年 7 月 30 日 1:11 AM
金曜日にも行ってきました。
昨年は大変お世話になった、旭テック環境ソリューション㈱改めアクアインテック㈱さん。付箋紙。
2011 年 7 月 30 日 1:12 AM
東京都下水道局さん。アース君のうちわ。
2011 年 7 月 30 日 1:14 AM
他にも管工機材・設備総合展に出展されている企業さんを含め、羊羹や扇子、エコバッグなどなど様々なお土産を頂きましたが、あまりにも冗長になってしまうので割愛させていただきます。
たくせんのお土産、ありがとうございました。
2011 年 8 月 23 日 1:38 PM
東京都下水道サービスの口語訳復刻本、TGSアーカイブス第5号は、大正3年発行の「東京市下水道沿革誌」で、平成24年3月に発行予定(価格未定)とのことでした。
http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/950605/7