エゾミカサリュウ ~ 北海道三笠市
北海道三笠市
白亜紀後期に生息したとされる「エゾミカサリュウ」がデザインされている。さて唐突だがここで問題を。蓋にデザインされている生物のうち、どちらが「エゾミカサリュウ」をイメージしているのか?
正解は、「どちらも『エゾミカサリュウ』のイメージといえる」としておく。この辺りの事情はやや複雑だ。エゾミカサリュウの化石は1976年に市内の桂沢湖周辺で発見されたが、当時は日本で初めてのティラノサウルス科の肉食恐竜の化石とされ、翌年には国の天然記念物に指定、さらには市立博物館が建てられたりマスコットキャラクターに起用されたり恐竜みこしが町を練り歩いたりするなど、地元では大騒ぎだったようだ。ところが、後にこの化石はいわゆる「恐竜」の一種ではなく、海棲肉食爬虫類の一種だったことが判明し、恐竜ブームは一気にトーンダウンしてしまった。一時は「なかったこと」にされたりもしたようだが、恐竜と同時期に生きた生物の貴重な化石であることに変わりはなく、最近では再びマスコットキャラクターも復活するなど、正当な評価を受けるようになっているようだ。
そういった経緯を踏まえて蓋のデザインを見直すと、ティラノサウルスのような恐竜も、なぜか陸に上がってその恐竜と対峙している海棲爬虫類も、どちらも「エゾミカサリュウ」のイメージなのだということが納得いただけるだろう。
こちらの蓋には、ティラノサウルスのような「恐竜」と「アンモナイト」がデザインされている。邪鬼を踏みしめて立つ四天王像のような構図。三笠市を含め北海道では多数の「アンモナイト」の化石が発掘されており、世界的産地の一つとされているようだ。
こちらは市章が入った雨水用の蓋。「+」の並んだ地紋が珍しい。市章も何かの化石をイメージしたような形状になっているが、三笠の「三」の字をデザイン化したということで特に化石には関係ないようだ。
一大ブームが一転なかったことにされ、後に再評価されるという紆余曲折があったが、市内には化石や恐竜をモチーフとした多数の物件が転がっている。写真は警備員を募集する恐竜さん。
民宿アンモナイト。
歩道にも綺麗な飾り(疑似蓋)が並ぶ。こちらは「メヌアイテス ヤポニカ マツモト」。発見者は松本さんなのだろうか。
「ソルネイセラス」。
「オウムガイ」。こいつはまだ現役で海にいる。
「アナゴウドリセラスリマタムヤベ」。どこで区切ればよいのやら。
「エゾセラスノドサム マツモト」。「エゾ」と「マツモト」は分かる。松本さん大活躍。
「花化石」。文字通り何かの「花」の化石なのだとか。
関連リンク
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2012 年 5 月 6 日 6:35 PM
ブログ開設者様による写真が、ニコニコ動画における以下の動画にて無断使用されていますので、報告いたします。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm17252583
再生後56秒ごろ・6分34秒ごろ
2009 年 1 月 24 日付記事
川越駅東口の写真
2012 年 5 月 18 日 3:40 AM
お返事が遅れてしまいすみませんでした。
動画は見ておりませんが、プロフィール
http://ekikaramanhole.whitebeach.org/index/profile.php
に書いているように、このブログの引用・転載はご自由に行っていただいて構いませんので、特に問題はありません。
ありがとうございました。