龍の頭が落ちた町 ~ 千葉県栄町
千葉県印旛郡栄町
町の木「サザンカ」の花と、町のキャラクター「ドラム」がデザインされている。
上の「ドラム」の蓋は、市街地の最近整地されたような場所や龍角寺付近などに設置されているが、それほど数は多くなく、こちらの地味な蓋の方が圧倒的に多かった。といっても、この「公共下水道」の文字の入り方や、丸に「汚」の字を町名が挟む構成など、他所ではあまり見かけたことがない。
町内唯一の駅、成田線安食駅。安食は「あじき」と読む。
龍女が現れて一晩で造ったとされる龍角寺。江戸時代の火災によりほとんどの建物や仏像は焼失してしまったが、創建は8世紀前半と伝えられ、関東地方の寺としては非常に古い。発掘調査により7世紀のものと思われる伽藍の跡も見つかっているのだそうだ。
千葉県北部には、龍角寺の他に龍腹寺と龍尾寺という名前の寺があるが、これは印旛沼に棲む龍が自分を犠牲にして日照が続くこの地に雨を降らせ、三つに分かれた体のうち頭が現在のここ栄町に、腹が本埜村に、尾が少し離れて匝瑳市に落ちたという龍伝説が由来になっている。龍女が造った龍角寺はそれまで龍閣寺と称していたが、龍の頭を祀ったことから龍角寺と改称したのだそうだ。
栄町のキャラクターが龍なのは、寺を造った龍女と雨を降らせてバラバラになっちゃったこの龍が由来のようだ。
栄町が所有するバスにも「ドラム」が描かれていた。
龍角寺古墳群。114基の古墳が確認されており、今年の2月には国の史跡にも指定されている。
龍角寺古墳群の一部を含めた栄町と成田市に跨るこの場所は、県立の体験型博物館「房総のむら」として整備されている。房総のむらには江戸時代の街並みや武家屋敷、当時の農家なども展示されている。
房総のむらに隣接する町営の「ドラムの里」へ。ここにも「ドラム」が。「ドラムの里」とだけ聞いても何のことやらだが。
ドラムの里では、野外コンサートやフリーマーケットが行われていた。
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