松並木と百代橋 ~ 埼玉県草加市
埼玉県草加市
市のシンボルとなっている「百代橋」がデザインされている。この蓋は中川水循環センターで展示されているもの。
こちらは実際に設置されている蓋。どちらも状態は良い。草加市のホームページによると、このデザインは市制施行40周年記念事業の一環として平成10年に市民投票により決定されたもので、デザインの名称は「松並木と百代橋」とのことだ。
彩色されていない蓋。彩色されている蓋と同じ型で造られているようだが、やはり色が付かないとデザインが分かり難いかもしれない。
蓋にデザインされている百代橋。旧日光街道沿いの草加松原遊歩道に架けられた歩道橋で、橋の下は車道になっている。何とも歴史の有りそうな出で立ちだが、過去にこのような橋がこの地にあったわけではなく、昭和61年に完成した全く新しい橋で最初から歩道橋として造られている。
蓋には川に架かったような様子が描かれているが、前述のように最初から歩道橋(陸橋)だったので、意地悪く見れば洪水で水没した様子ともとれる。(ぐりぐり写真: 写真にマウスカーソルを乗せると動かせる)
防火水槽の蓋にも「百代橋」(若しくは「矢立橋」)がデザインされている。こちらは実際の橋と同じく車道を跨いだ陸橋として描かれている。矢立橋も草加松原遊歩道に架けられた歩道橋で、百代橋とほぼ同じ形状をしている。そのため、この蓋にデザインされている橋がどちらの橋なのかは不明だ。なお百代橋はバブル真っ只中(昭和61年)に、矢立橋はバブル崩壊後(平成6年)に完成している。
追記: 欄干の形状から、この蓋にデザインされている橋も「百代橋」である可能性が高い
綾瀬川と百代橋。
草加松原遊歩道は綾瀬川沿いに1.5㎞に渡って続いており、百代橋と矢立橋とを経由することで、車道に遮られることなく一通り散策することができる。
上水道の蓋。埼玉県南水道と同じ様式の蓋だ。
消火栓の蓋も埼玉県南水道のものとそっくりだ。繋がりがあるのかもしれない。
こちらは排水室の蓋。上水道の蓋の場合、多くの自治体では、紋章と仕切弁や排水室などの役割のみを記す場合が多く、このように市名と部局名(水道部)まで入っているのは珍しい気がする。
こちらは市章と役割(仕切弁)のみが記された蓋。この地紋は日本鋳鉄管㈱の製品だと思われる。
最後に基準点の蓋。取っ手がアスファルトで埋まっているようだが、どうやって開けるのだろうか。
草加駅。東武伊勢崎線の駅で、東京メトロ日比谷線・半蔵門線や東急田園都市線からの列車も相互直通運転で乗り入れている。
以上、中川水循環センターの展示蓋以外は2010年7月の撮影。
おまけ。「実際に設置されている蓋」について、状態がよいと書いたが、本当はスリップ痕やガムのカスなど多少の汚れがあった。こういった場合、ブログに掲載する前にデジタル処理でクリーニングをすることがある。特に綺麗なデザインの蓋で、汚れがあるために惜しい状態になっているときにクリーニングを行うことが多いが、やりすぎると本物ではなくなってしまうので難しい所だ。(マウスカーソルを乗せるとクリーニング後の写真を表示)
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