ハチ公のふるさと ~ 秋田県大館市


秋田県大館市

秋田県大館市
 
「忠犬ハチ公(秋田犬)」と市の木「秋田杉」がデザインされている。「忠犬ハチ公」に代表される秋田犬は、昭和6年に日本犬としては初の天然記念物指定を受けているが、これには当時の大館町長が中心となって設立された秋田犬保存会の活動が大きく寄与している。「忠犬ハチ公」も大館市(当時は二井田村)の生まれで、そのため街中にはハチ公や秋田犬の銅像や石像などがたくさんある。
 
 
 

秋田県大館市

こちらもほぼ同じ絵柄の蓋だが、文字の部分が異なっている。
 
 
 

秋田県大館市秋田県大館市

汚水桝の蓋にも子犬時代のハチ公を思わせる「秋田犬」と「秋田杉」がデザインされている。
 
 
 

秋田県大館市

上水道用と思われる蓋。青学っぽい形をした市章が入っている。
 
 
 

忠犬ハチ公像

大館駅前の忠犬ハチ公像。渋谷駅前のハチ公像は昭和9年に、こちら大館のハチ公像は昭和10年に設置されているが、戦時の金属類回収令によってどちらの像も供出されている。その後渋谷のハチ公像は昭和23年に、この大館のハチ公像は昭和62年に再建されている。初代のハチ公像は渋谷・大館とも同じ型を使って作られたそうだが、現在のハチ公像は別の型を使っている。渋谷のハチ公像は左耳が垂れているが、こちら大館のハチ公像は両耳とも立っている。なお、左耳が垂れているのは野犬に噛み付かれた後遺症なのだそうだ。
 
 
 

秋田犬の像

同じく、大館駅前の秋田犬の像。こちらはハチ公の若い頃の姿を中心に据えているとのこと。
 
 
 

大館駅

大館駅遠景。何も無いんだけど、何故だかこういう風景が好きだ。
 
 
 

大館駅

大館駅。奥羽本線と花輪線の駅で、花輪線の終点でもある。
 
 
 

ハチ公神社

大館駅構内にあるハチ公神社。発泡スチロール製の巨大なハチ公像が祀られている。撮影は2009年8月だが、2か月後には高さ85センチの2代目ハチ公像(青銅製)に取り換えられたようだ。
 
 
 

ハチ公神社その他

他、駅構内には比内鶏の顔出しパネルときりたんぽの像が並んでいる。あと曲げわっぱと天然鮎があれば大館の5大名産品が揃う。
 
 
 

マンホールカバーメタルコレクション

2013年に発売されたタカラトミーアーツのマンホールカバーメタルコレクションでは、「忠犬ハチ公と秋田杉」のキーホルダーが商品化されている。そろそろ第2弾をお願いします。
 
 
 
関連リンク
  ●東京都渋谷区(駅からマンホール:2015/04/13)
  ●東京都渋谷区(駅からマンホール:2008/08/19)
  ●忠犬ハチ公のふるさと 大館(大館市)
  ●ハチ公クラブさん
  ●晴れ!?時々マンホール探偵さん
  ●鯛の尻尾を奪い取れさん
  ●悠紀’s缶さん
  ●進め!マンホールの蓋調査隊さん
  ●日本マンホール蓋学会さん
 



松並木と百代橋 ~ 埼玉県草加市


埼玉県草加市

埼玉県草加市
 
市のシンボルとなっている「百代橋」がデザインされている。この蓋は中川水循環センターで展示されているもの。
 
 
 

埼玉県草加市

こちらは実際に設置されている蓋。どちらも状態は良い。草加市のホームページによると、このデザインは市制施行40周年記念事業の一環として平成10年に市民投票により決定されたもので、デザインの名称は「松並木と百代橋」とのことだ。
 
 
 

埼玉県草加市埼玉県草加市

彩色されていない蓋。彩色されている蓋と同じ型で造られているようだが、やはり色が付かないとデザインが分かり難いかもしれない。
 
 
 

百代橋

蓋にデザインされている百代橋。旧日光街道沿いの草加松原遊歩道に架けられた歩道橋で、橋の下は車道になっている。何とも歴史の有りそうな出で立ちだが、過去にこのような橋がこの地にあったわけではなく、昭和61年に完成した全く新しい橋で最初から歩道橋として造られている。
 
 
 

ぐりぐり写真:百代橋
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蓋には川に架かったような様子が描かれているが、前述のように最初から歩道橋(陸橋)だったので、意地悪く見れば洪水で水没した様子ともとれる。(ぐりぐり写真: 写真にマウスカーソルを乗せると動かせる)
 
 
 

埼玉県草加市

防火水槽の蓋にも「百代橋」(若しくは「矢立橋」)がデザインされている。こちらは実際の橋と同じく車道を跨いだ陸橋として描かれている。矢立橋も草加松原遊歩道に架けられた歩道橋で、百代橋とほぼ同じ形状をしている。そのため、この蓋にデザインされている橋がどちらの橋なのかは不明だ。なお百代橋はバブル真っ只中(昭和61年)に、矢立橋はバブル崩壊後(平成6年)に完成している。
 
追記: 欄干の形状から、この蓋にデザインされている橋も「百代橋」である可能性が高い
 
 
 

百代橋

綾瀬川と百代橋。
 
 
 

百代橋

草加松原遊歩道は綾瀬川沿いに1.5㎞に渡って続いており、百代橋と矢立橋とを経由することで、車道に遮られることなく一通り散策することができる。
 
 
 

埼玉県草加市

上水道の蓋。埼玉県南水道と同じ様式の蓋だ。
 
 
 

埼玉県草加市

消火栓の蓋も埼玉県南水道のものとそっくりだ。繋がりがあるのかもしれない。
 
 
 

埼玉県草加市

こちらは排水室の蓋。上水道の蓋の場合、多くの自治体では、紋章と仕切弁や排水室などの役割のみを記す場合が多く、このように市名と部局名(水道部)まで入っているのは珍しい気がする。
 
 
 

埼玉県草加市

こちらは市章と役割(仕切弁)のみが記された蓋。この地紋は日本鋳鉄管㈱の製品だと思われる。
 
 
 

埼玉県草加市

最後に基準点の蓋。取っ手がアスファルトで埋まっているようだが、どうやって開けるのだろうか。
 
 
 

草加駅

草加駅。東武伊勢崎線の駅で、東京メトロ日比谷線・半蔵門線や東急田園都市線からの列車も相互直通運転で乗り入れている。
 
 
以上、中川水循環センターの展示蓋以外は2010年7月の撮影。
 
 
 

埼玉県草加市

おまけ。「実際に設置されている蓋」について、状態がよいと書いたが、本当はスリップ痕やガムのカスなど多少の汚れがあった。こういった場合、ブログに掲載する前にデジタル処理でクリーニングをすることがある。特に綺麗なデザインの蓋で、汚れがあるために惜しい状態になっているときにクリーニングを行うことが多いが、やりすぎると本物ではなくなってしまうので難しい所だ。(マウスカーソルを乗せるとクリーニング後の写真を表示)
 
 
 
関連リンク
  ●この日の管理人のつぶやき(Twitter)
  ●デザインマンホール(草加市)
  ●夢の入り口でさん
  ●悠紀’s缶さん
  ●クニの部屋 -北武蔵の風土記-さん
  ●講座企画塾 吉田清彦officialさん
  ●デザインマンホールさん
  ●日本マンホール蓋学会さん
 



最後の同潤会アパート ~ 上野下アパートメント


特許 濱崎

同潤会上野下アパートメント(特許 濱崎)
 
「特許 濱崎」と書かれた蓋。この蓋は今は無き同潤会上野下アパートメントの敷地内に設置されていた。ここにしか無かった蓋というわけではなく、八王子市内のどこかどこかの学校の構内にも目撃例がある。戦前の電話帳で調査した限りでは、東京市京橋區にあった濱崎商店が扱っていた蓋ではないかと想像されるが、今のところ確証は無い。
 
 
 

同潤会紋章

こちらは同潤会の紋章。「同」の字の「口」の中に「潤」の字が入っている。この紋章が入った蓋も存在したらしいが、現在も残されているのかどうかは不明だ。(† 画像は同潤会と其の事業(同潤会 昭和15年 近代デジタルライブラリー所蔵)より)
 
 
 

濱 濱

なお、この蓋の「濱」の字、萌え点らしきものが二つある。
 
 
 

上野下アパートメント

在りし日の上野下アパートメント。近々取り壊されるという話を聞いて、2011年1月に撮影に向かった。
 
 
 

上野下アパート

同潤会アパートについて詳しくはWikipediaや下の参考リンクを参照していただきたいが、関東大震災後に復興計画として建設されたアパートで、この上野下アパートメントは昭和4年に竣工している。よって蓋も同時期の設置だと思われる。
 
 
 

上野下アパートメントにあった東京市水道局の制水弇

上水道の制水弇の蓋。東京市章の部分が他の場所で見られる阻水弇や制水弇の蓋とは違っている。よく見られる(と言っても数は少ないが)阻水弇・制水弇の東京市章の形状については路上文化遺産データベースも参照していただきたい。
 
 
 

同潤会上野下アパートメント

この蓋はキノコの様に生えていた。
 
 
 

同潤会上野下アパートメント

同潤会上野下アパート

関東大震災後に地震に強い物件として建てられた同潤会アパートであったが、老朽化は著しく、最後まで残っていたこの上野下アパートメントも2013年には取り壊されることとなった。
 
 
 

解体された上野下アパートメント

解体中の上野下アパートメント(2013年11月)。現在の様子は確認していないが、上記の蓋はほぼ間違いなく撤去されているものと思われる。(今年8月竣工予定の14階建てマンションが建築中で、既に完売とのこと)
 
 
 

東京都・電気

おまけ。どこかで見たような東京都・電気の蓋。
 
 
 
関連リンク
  ●~東京レトロ散歩~さん
  ●マンション・ラボさん
  ●NIKKEI 住宅サーチさん
  ●昭和迷宮物件さん
  ●DEEP案内 不動産部さん
  ●スーモジャーナルさん