下水君100周年記念企画 ~ 鉄蓋虐待


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鉄蓋虐待
 
下水君100周年記念企画の第18回。今回は削られたり埋められたり泣き別れになったりと、少しかわいそうな下水君を取り上げる。
 
写真は都章のトゲトゲをむしり取られてしまった下水君。
 
 
 

警視庁駒込警察署

「鉄蓋虐待だ!通報せねば」と思ったものの、犯人はなんと警察権力だった。
 
 
 

東京府東京市

こちらは切断されてしまった下水君の燈孔蓋
 
 
 

三ノ輪交番

この蓋も交番前にあったりする。権力濫用、許すまじ。
 
 
 

東京府東京市

試しに回してみたらあっさり動いたので、正しい向きに揃えておいた。
 
 
 

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生き埋め。
 
 
 

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窒息。
 
 
 

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窒息コンクリート蓋。
 
 
 

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誘導ブロックのパターンを貼られたコンクリート蓋。下水君部分は綺麗に丸く穴が開けられ、蓋が開けられるようにシートもカットされている。虐待というよりは優遇されているような気もする。
 
 
 

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落書き。二週間後には新しい桜蓋になっていた。
 
 
 

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落書き、にしては手の込んだ感じ。
 
 
 

落書き

下水君に何をする。
 
 
 

東京府東京市

貴重な自働洗滌槽の蓋にも落書き。撤去だけははやめて。
 
 
 

東京府東京市

泣き別れ。3枚あるけど全部右側の蓋。離れ離れになった左側の蓋の身が案じられる。
 
面白いのは、3枚組みという恐らく本来の用途ではない使い方がされている蓋だが、受け枠部分がそのサイズに合わせて当たり前のように造られているところだ。4枚組みの特殊人孔鉄蓋と同じサイズで、余った自働洗滌槽の蓋で代用したのかとも思ったが、自働洗滌槽の蓋の縦幅は64.5cm、特殊人孔鉄蓋の縦幅は82cmと、大きさが全く異なるのでその可能性は無い。下水道台帳によると、このマンホールは防潮扉付人孔とのことだ。
 
 
 

東京市公告

最後に、何があったのか逆立ちをさせられている下水君。大正11年6月21日の東京市公報に掲載されている。下水道吏員(今でいう下水道局職員)の身分証の様式を示したものだが、公報の担当者が上下の区別が付かずに逆さまに掲載してしまったのではないかと思われる。
 
 
皆さま、下水君をあまりいじめないで、大切にして下さい。
 
 
 
関連リンク
  ●下水君100周年記念企画01 ~ 東京市型鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画02 ~ 日之出水道機器株式会社
  ●下水君100周年記念企画03 ~ 鉄蓋工業株式会社
  ●下水君100周年記念企画04 ~ 変則東京市型
  ●下水君100周年記念企画05 ~ デザイン蓋
  ●下水君100周年記念企画06 ~ コンクリート蓋
  ●下水君100周年記念企画07 ~ 化粧蓋
  ●下水君100周年記念企画08 ~ L型汚水桝・雨水桝蓋
  ●下水君100周年記念企画09 ~ 汚水桝・雨水桝鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画10 ~ 特殊人孔鉄蓋
  ●下水君100周年記念企画11 ~ 自働洗滌槽
  ●下水君100周年記念企画12 ~ 燈孔蓋
  ●下水君100周年記念企画13 ~ 中水道
  ●下水君100周年記念企画14 ~ その他の蓋
  ●下水君100周年記念企画15 ~ 送泥管
  ●下水君100周年記念企画16 ~ 私設下水道施設檢査證章標、他
  ●下水君100周年記念企画17 ~ 縁石、縁塊等
  ●下水君100周年記念企画19 ~ 越境記録
  ●下水君100周年記念企画20 ~ 下水君の親類
  ●下水君100周年記念企画21 ~ 生い立ちの記
 

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